八千代市政を考えるブログ

千葉県八千代市では、今どんなことが問題になっているのでしょうか?
身近な疑問、改善できそうなこと、千葉県から見た八千代市など、さまざまな角度から考えてみました。

八千代市長(2017.5月就任)のはっとり友則です。
現在取り組んでいる政策、進捗状況なども併せてご報告していきます。

カテゴリ:安全安心まちづくり > 新型コロナウイルス感染対策

八千代市は、千葉県の中でも(千葉市を除いて)6番目に人口の多い市です。
令和2年3月末に人口20万人を超えたことは、市ホームページや広報やちよでも目にした方が多いと思いますが、この「人口20万人以上」という要件を満たすと出来ることがあります。
それが、中核市への移行です。

中核市というのは、平成8年に施行された制度です。
従来は、都道府県から多くの事務権限を移譲された政令指定都市(千葉県では千葉市が該当)か、その他の市町村という枠組みの中で地方行政が行われてきましたが、人口規模や事務処理能力などには大きなバラつきがあります。
そこで、人口20万人以上という要件を満たした市の申し出があれば、市議会の決議等を経て「中核市」に移行することが出来るようにし、政令指定都市と同じように権限の一部を県から担うことで、市独自で行うことが出来る行政サービスの幅を広げられるようになりました。

中核市のメリットについて
中核市について
「指定都市・中核市・施行時特例市の主な事務」総務省ホームページ内


上の表でも分かるように、中核市になると、一般市であれば都道府県が行う事務のうち、都市計画・環境保全・福祉・教育・保健衛生といった市民サービス向上に直結するような仕事が、市に任せられるようになります。
また、関与の特例(=知事の認可や承認、命令などの関与を必要とせず、市単独で行政執行を図ることができる権利)についても、「福祉に関する事務」に限り認められるようになります。ちなみに、政令指定都市の場合は事務全般が対象です。

中核市になるメリットの例を挙げると、例えば都道府県事務所まで手続きに行く必要があったことが市の手続きだけで完結できるようになるので、事務作業の効率化(スピードアップ)を図ることができたり、保育所や養護老人ホームの設置や運営基準などを独自に設定できるようになるなど、市の実情に合わせたまちづくりがしやすくなります。
また、保健所の設置が義務付けられます。
新型コロナウイルス感染の件で、千葉県以外に独自で陽性者の調査を行うことが出来るのは、政令指定都市である千葉市のほか、県内で中核市になっている船橋市と柏市の3市のみです。これは、政令指定都市とそれに準ずる権限を持つ中核市は、(県の管轄から外れ)保健所を設置し独自で運用しているからです。
感染症をはじめ、さまざまな保健所業務を県を介さず市役所が担うので、国からの情報も直接市に届けられるため、より迅速な対応が可能になるという大きなメリットがあります。


特に新型コロナの状況下にありますので、皆さんからも「中核市への移行を検討しないのか?」といったご意見や質問が寄せられています。




八千代市は中核市に移行するべきか
前置きが長くなりましたが、今回の本題「八千代市は今後中核市に移行するべきか?」という話です。これに関しては、私としては中核市に移行する必要はないと考えています。
実際に中核市へ移行し、「メリットよりデメリットのほうが大きかった」という話を私が県議時代に聞いたこともあります。
その主な原因は、膨大に膨らむ市の人件費負担です。

「県から権限を移譲される」「市の独自判断でサービスが展開できる」というと聞こえは良いですが、裏を返せば、今まで県職員によって賄われていたサービスの大半を市職員で行わなければならないということになります。
特に、保健所や産業廃棄物に関する業務は高度な専門知識を要するものも含まれますから、市職員の育成が不可欠になります。多種多様な市民サービスを県職員に頼らず引き継ぐためには、当然職員の数も相当数確保する必要が出てきます。
中核市へ移行する場合、県から移譲される事務に必要なランニングコストは地方交付税でカバーできる見込みがありますが、保健所など新たに施設を準備したり、市職員の増員や育成にかかる費用など、もろもろの初期費用に対しては国からの支援が限られているため、市の財源に余力がなければ実現が厳しいと言えます。

八千代市の人口は、今後伸びても21万人に留まり、令和7年を境に減少傾向になると予想されています。「20万人以上」という要件ではあるものの、実際に中核市となっている船橋市は64万人、柏市は43万人です。市川市や松戸市はどちらも50万人目前ですが、中核市に移行するという選択は取っていません。

魅力的なメリットもありますが、八千代市が選択するには財政面、そして市民サービスの観点からもデメリットが大きいことから、恐らく今後もこの「中核市に移行するか?」という議論は上がらないだろうと思われます。


(ご参考)
総務省ホームページ「地方公共団体の区分」
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/bunken/chihou-koukyoudantai_kubun.html

6月には落ち着いてきたかのように思われていた新型コロナウイルスですが、千葉県内はじめ近隣都県で陽性者の報告が増え始め、今月に入って再び八千代市内でも感染者が確認され始めました。
市民の皆さんからも、Twitterでこのようなコメントが寄せられています。
 


そこで今回は、新型コロナウイルス第2波に備えた八千代市の対応について、特に教育面と独自支援策の2点に絞ってお話します。

1.オンライン授業導入の進捗について
八千代市には、公立小中学校が計33校あります。
いずれの学校も普通教室にLAN整備した上で、電子黒板や(一人一台使用できる)タブレット型パソコン、学習支援ソフトウェアなどを2018年9月から一斉導入(6年間のリース運用)しており、教育のICT化活用事業に取り組んできました。
しかしながら「家庭と学校を結ぶオンラインによる活用」という使い方は想定しておらず、(設備的な環境は整っていても)現場でオンライン学習に対応できる人員の有無などさまざまな理由から、学校間で実施状況に格差が生じてしまいました。
実際に5月時点で活用出来ていたのは数校であったと聞いています。

6月の分散登校頃には、主に中学生を対象とした学習フォローに取り入れたり、家庭でネット環境が無い生徒に対して学校のICTルームを提供するなど、導入状況に進展が見られるようになりました。
その後は通常日課に戻りオンラインは不要になったものの、いつまた第2波が来るとも限りませんでしたから、市教育委員会では未対応の学校へオンライン学習環境の整備を促してまいりました。
現時点での状況を確認したところ、「市内すべての小中学校で、いつ休校措置が取られてもすぐオンライン学習へ切り替えができるよう早急に対応を進めている」という回答を得ています。全33校が準備完了との報告を早期に実現できるよう、改めて市教委に要請したところです。

(休校措置の判断について)
八千代市では、市内公立小中学校に通う児童生徒に一人でも陽性が確認された場合は、当該学校を即日休校にします。なお、休校期間は習志野保健所の指導のもと決定されます。最低3日間、状況によっては10日間程度と聞いていますが、こればかりは実際に発生した時点で保健所の判断となります。
また、児童生徒に濃厚接触者が発生した場合、該当者は出席停止となりますが、学校自体の休校は「陽性」が確認されるまで行われません。これは、今のところ実際に濃厚接触者に指定した方をPCR検査した結果、ほとんど陽性が出ない状況であることを踏まえたものです。
6月中旬まで行ってきた休校措置や分散登校の影響で、夏休み短縮や土曜授業の導入をしても現時点でかなりギリギリの授業時間となっています。
これ以上の休校を出来るだけ回避しつつも、感染拡大防止と両立させるための判断です。
同じ理由から、休校は陽性が発生した学校のみとし、近隣の小中学校は休校措置を取りません。とは言え、市内複数校で発生し始めるなど状況がより複雑に悪化した場合は、対応について速やかに協議・判断します。

学校教育で学ぶすべてがオンライン学習で対応できるわけではありませんので、出来る限り登校できる環境を維持できるように、引き続き市教育委員会や各学校と連携を図りながら、感染防止対策に取り組んでまいります。


2.八千代市の独自支援策について
6月末に新型コロナウイルス感染症に伴う独自支援策第3弾を専決処分し、いずれもすでに実施しておりますが、同時に第4弾の内容についても市役所関係各所で取り纏めを進めております。
第1弾から第3弾までは、とにかくスピーディーさを優先し、急を要する方々への対策を中心に行ってまりましたが、財政的にも限られた予算を投じることになりますから、次の施策は多少時間を使って問題点を洗い出し、より効果的な支援について整理しながら検討を進めています。
早い段階で執行部での取り纏めが済むようであれば、再び専決処分を考えています。

第4弾支援策の内容については、再び金銭的な支援も含まれるだろうと見込んでいますが、概要が報告できるタイミングになりましたら、速やかにTwitterもしくはブログ等で皆さんにお伝えしてまいります。


PCR検査結果について
余談ですが、「濃厚接触者のPCR検査結果は正しいのか?」といった不安が生じているようです。





これに関してお伝えしておきます。
保健所では陽性者が発生した場合、濃厚接触者と思われる方々に聴き取り調査を実施した上で濃厚接触者を指定し、検査を実施しています。
そのため、例えば同じ「園児」であっても、検査対象は一律ではありません。
また、結果に関しましても、結果を偽って陰性とすることは一切ありませんのでご安心ください。

※補足
濃厚接触者が生徒児童の場合、出席停止となります。その後、感染の恐れが無いと医師に認められるまで登校を控える措置を取ります。
(市教育委員会より)
https://www.yachiyo.ed.jp/yachiyo/wp-content/uploads/2020/06/PDF-1.pdf


新型コロナウイルスがどのような経路で、どのような形で感染を広げているのか、不透明な部分が大きくご不安になられることが多いと思います。
市としても出来る限り速やかに対応し、市民の皆さんへ過度なご心配をお掛けしないよう配慮してまいります。

市内小中学校では、今年の夏休みが8/1~8/17までとなっています。
それに伴い、例年には無い真夏の時期に学校給食を提供しなければならず、調理場で勤務する方々への早急な暑さ対策が求められていました。
今回は、八千代市の対応についてお話します。

市内には、学校給食調理場が計6カ所あります。
そのうち、平成25年に高津調理場から移転・新設された八千代市学校給食センター西八千代調理場については、エアコン完備のため対応は不要なのですが、残り5カ所についてはエアコンがありません。今からの設置はこの夏に間に合わないため、別の方法で緊急対応しました。

まず、村上調理場については、施設も老朽化しており(令和4年に移転も予定されているため※)エアコンは未対応です。毎年スポットクーラーを1台レンタルして対応してきましたが(例年通り既に設置済み)、今年度は真夏の環境下での調理が続き、1台では不足が想定されることから増設を検討しております。

そして、自校給食(市内2カ所の給食センターではなく、学校に併設された給食調理場から提供)がある市内4校の調理場もエアコンがありません。
新木戸小学校、阿蘇小学校、萱田小学校の3校については、今月7月から来月にかけての2か月間、スポットクーラーを急遽レンタルで対応することになりました。既に導入済で、今月より稼働しております。

残り1カ所の大和田小学校については、学童保育所の工事が予定されていることから、例年給食最終日となる7/17(金)までは給食を提供し、7/20(月)から弁当業者に委託する予定となっています(調理場を使用しない形で対応)。
詳しく申し上げますと、大和田小の敷地内に学童保育所施設を新設する予定なのですが、この場所が給食室に近接しているため、仮に給食を重視すると来年4月の学童のサービス開始が遅れてしまいます。待機児童の多い大和田地区の学童保育の対策と、(ゆくゆくは自校給食がなくなる前提での)学校給食の両立を図るため、今回は弁当対応にさせていただきました。


※補足
老朽化が進む村上調理場は、令和4年9月稼働を目指し(仮称)八千代市学校給食センター東八千代調理場へ移転・新設予定です。災害発生時の炊き出し拠点としても想定しており、市内2カ所の調理場は新川を挟んで東西に配置されます。
(詳細はこちら)
http://www.city.yachiyo.chiba.jp/603000/page100024.html


余談になりますが、避難所における暑さ対策も現在準備中です。
調理場のようにスポットクーラーを置く場合は、排気が必要となることから、台風本番の時期までには間に合うように大型扇風機を9月補正予算で購入予定です。

新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴う就労制限で、多くの方々の給与所得に影響をもたらしました。中でも「就業環境の変化による影響を受けやすい」ひとり親のご家庭には、経済的支援を行うことを目的として2020年4月分の児童扶養手当支給者に対して一律3万円の臨時給付金の支給を行いました。
「八千代市ひとり親家庭緊急支援事業臨時給付金」
http://www.city.yachiyo.chiba.jp/83200/page100001_00009.html

しかしながら、公的年金を受給されている方は支給対象外となるため、次のような声がTwitterで寄せられています。



そこで、今回はこの「ひとり親家庭への3万円上乗せ臨時給付」に関して、公的年金受給者への支給の考え方についてお話します。

給付の条件には、「児童扶養手当受給者」であることを設けています。
この児童扶養手当というのは、子育て中のひとり親に対して助成を行う制度です。
ひとり親の就労による所得が、基準額(子1人扶養の場合は所得230万円/年)に満たない場合に、規定の児童扶養手当(子1人扶養の場合は上限43,160円/月)を支給することで生活費を補填する意味合いがあります。
ひとり親のご家庭の将来的な自立をサポートする役割を担っているので、この助成を受けるには「ひとり親が就労し、自らが報酬を得ている」ということが基本になります。

さて、一方で「公的年金受給者」ですが、これは老齢年金や遺族年金、障害年金、労働者災害補償による労災年金などを受給されている方が該当します。
これを受給しているひとり親のご家庭は、新型コロナウイルスによる「所得の変化の影響」は受けにくいと考えられます。今回の臨時給付の主たる目的が、「緊急的・一時的な経済的困窮の救済」と位置付けているため、例えば、所得が多く4月分の児童扶養手当が支給されない方にも給付しないことと同じように、公的年金受給者の方も支給対象外としました。

(補足)
ただし、児童扶養手当と比較して、公的年金の受給額が下回る方については給付対象となっています。
これは平成26年12月に児童扶養手当法が改正されたことに伴います。
余談ですが、来年の令和3年3月からは、障害者年金の受給者に関して改正が行われます。これによって、障害者年金を受給するひとり親のご家庭に関しては、ほとんどが児童扶養手当支給対象者になる見込みです。

八千代市のように児童扶養手当に対して上乗せ支援を行った近隣市に関しても、公的年金額が児童扶養手当額を上回っているひとり親家庭に対して支給は行っていないと回答を得ています。
限りある財源をどのように救済に充てていくか、この指標づくりは大変苦しい判断になりますが、ご理解いただければ幸いです。
とは言え、このように声を届けていただけることは今後の検討の糧になります。
今後も市民の皆さんからのご意見を参考に、実状に即した施策を進められるように取り組んで参ります。

今回の新型コロナウィルスでは、各自治体それぞれで支援策が行われています。
八千代市でも、特に「国や県の施策」では救済できていない日陰の部分に着目し、現時点までに新生児やひとり親世帯、中小企業支援などの独自支援策を講じてきました。
例えば、国が「児童手当受給者に対して一律一万円を上乗せ給付する」という支援を行いましたが、この対象者には4/28以降生まれの新生児が含まれません。ですが、この新型コロナウィルスで少なからず影響を受けている市民には変わりないという観点から、市税を投入することで他の子育て世帯と同額の給付をしました。

こうした給付金はもちろん、現金を配らなくても何か対策をするには「財源」が必要です。
この財源は、どこから捻出すると思いますか?

今回は、『八千代市の財政は今後大丈夫なのでしょうか?』『今後災害があったときに不安なのですが・・・』といったご質問に向けて、八千代市の財政についてお話します。

八千代市の財政調整基金
この表は、平成30年度までの八千代市の財政調整基金の推移です。
今回の新型コロナウィルス対策や昨年の台風による災害対策など、いざというときに使える貯金となるのが「財政調整基金」、いわゆる財調と呼ばれる積立金です。
財源に余裕のある年度は積み立てておいて、収入が大きく減ったり(大規模事業や災害など)一時的に多額の支出が必要になったときは取り崩します。

もうひとつ、財政について議論する際、しばしば出てくる目安の指標として「経常収支比率(=経収率)」という数字があります。これは、いわゆる固定費(人件費や公債費、物件費など経常的に支出される経費)を賄うため、財源の使い道としてどのような経費にも充てられる一般財源(地方税や地方交付税など毎年経常的に収入される財源)をどの程度充てているかを示したもので、この比率が低いほど自由に使えるお金が多いということになります。

八千代市はこのような状況です。
八千代市の経常収支比率

さまざまな市民のニーズに応えるために、この比率には余裕があることが望ましいとされています。
しかしながら八千代市では、物件費や扶助費、公債費、補助費などの経常的経費が増えており、近年ずっと財政の硬直化が進んでいる状態です。
県内で比較しても、かなり高い比率であることが分かります。
県内比較_経常収支比率

常に財源に余裕がない状態が続いていますから、いざという時につかえる貯金(財調)に回せる金額も限られています。
八千代市の財調は、県内で比較すると多くないことが分かります。
県内比較_財政調整基金
これらの指標については、他市の市長たちと時々議論することがあります。
一般的には「財調は多くあればあったほうが良く、経収率は低ければ低いほど投資可能財源がある」と言われていますが、市民サービスの充実といった観点から、一概にそうとも限らないのではないか?という話です。

例えば財調は(歳入歳出の差である)実質収支の1/2以上を積み立てるのですが、これが多額にあるということは、もしかしたら「歳入に比べて歳出が必要以上に抑えられていることで、市民サービスにつながる歳出を抑え込み過ぎている可能性がないとは言えない」という見方があります。
また、経収率についても、「高くて投資可能財源がとぼしいと言うことは、それだけ市民サービスに使っているから余剰財源が少ない」と主張する市長もいるくらいです。

しかしながら、今回の新型コロナウィルス対策を講じながら考えてみると、八千代市は令和7年度までは人口増が続くとはいえ、その後は人口減となり歳入の大きな柱である市税収入の落ち込みが視野に入ってきています。
また、今回の新型コロナウィルスの影響で来期の市税収入の減少も懸念されます。

現在の市民サービスを維持継続するためにも、経常支出の削減を断行しなければならないと考えます。
八千代市の財調は、前年度決算ベースで約25億円。
この金額は、決して少ないわけではないのですが、潤沢にある状態でもありません。
経常支出を抑え、財政を筋肉質にすることで、市民サービスの更なる充実に努め、市民満足度の高い八千代市政に取り組んで参ります。

ご参考/
「八千代市の財政状況」平成30年度決算から
(市ホームページ)
http://www.city.yachiyo.chiba.jp/content/000111250.pdf

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