近年、全国的に特殊詐欺や強盗事件が相次いで発生し、防犯に対する意識の重要性が高まっています。八千代市も例外ではなく、市民の皆さんが安全・安心に暮らせるまちづくりを進めるために、防犯対策の強化が求められています。
そこで、現在の防犯対策の実態と、私が考えるこれからの視点についてご紹介します。
1. 八千代市の防犯対策の現状
◆ 防犯環境の整備
✅ 防犯カメラの設置・維持管理
現在、市内には70台の防犯カメラが設置されています。主に繁華街など人通りの多い場所に設置し、事件・事故の未然防止や早期解決に貢献しています。
【防犯カメラ設置の状況】
【防犯カメラ設置の状況】
平成26年:20台
平成28年:10台
平成29年:12台
平成30年:10台
令和元年:10台
令和 2年: 8台
【補足】
・平成26年から防犯カメラを設置(現在 計70台)
【補足】
・平成26年から防犯カメラを設置(現在 計70台)
・令和7年度には、平成26年度設置の10台を更新予定
・防犯カメラの増設に向け、八千代警察署や教育委員会と協議中(今後の整備方針も検討)
✅ 防犯灯の管理・LED化
平成26年に自治会から市に移管された防犯灯を含め令和6年度末で15,766灯を市で管理し、維持・整備を行っています。LED化による省エネルギー化も推進しています。
◆ 防犯啓発活動の推進
✅ 市民への情報提供
市の広報誌やホームページ、情報メールを通じて、最新の犯罪手口や注意喚起を行っています。また、八千代警察署と協力し、年金支給日に駅周辺で特殊詐欺防止の啓発活動を実施しています。
✅ 自主防犯パトロールへの支援
地域住民による防犯パトロール活動を支援し、活動団体には防犯用品の貸与や補助金を交付しています。
【補足】
【補足】
・八千代警察署登録の自主防犯パトロール隊に防犯用品を貸与
・自主防犯組織「八千代市防犯組合連合会」に補助金(50万円)を交付し、事務作業を支援。
✅ 高齢者への特殊詐欺対策
年金支給日に行っている特殊詐欺防止の啓発活動のほか、70歳以上の方には、詐欺対策のための簡易通話型録音機「録音チュー」を無償配布するなど、被害の未然防止を図っています。
【補足】
・青パト等による注意喚起
・警察の要請に基づく防災無線等による注意喚起
【補足】
・青パト等による注意喚起
・警察の要請に基づく防災無線等による注意喚起
2. 他市との比較と八千代市の独自性
◆ 他市との比較
防犯対策事業は他の市町村でも主体は警察のため、啓発活動中心の活動となっています。近隣市の防犯対策を見ても、個人宅への防犯対策補助を行っている自治体は船橋市(上限2万円)のみで、千葉県内ではまだ少数派です。
参考までに、東京都においても一部で上限1万円の補助を行っていますが、まだ十分ではないのが現状です。
【補足】
・船橋市は県内初の「住まいの防犯対策補助事業」を令和7年度から開始
参考までに、東京都においても一部で上限1万円の補助を行っていますが、まだ十分ではないのが現状です。
【補足】
・船橋市は県内初の「住まいの防犯対策補助事業」を令和7年度から開始
・防犯用品の購入費(工事費含む)の2分の1を補助(上限20,000円/世帯)
・千葉県内では船橋市のみ、東京都の一部区市では上限1万円で実施
◆ 近隣市における市設置の防犯カメラ設置台数
(令和6年3月末時点)
・千葉市 75台
・千葉市 75台
・佐倉市 48台
・習志野市 72台
・船橋市 3台
・市川市 276台
・浦安市 126台
・流山市 147台
・八千代市 70台
これらに加えて、千葉県警が県内120台、うち八千代市内10台の防犯カメラを別途設置しています。
なお、千葉県自体は防犯カメラの設置はしておりませんが、公道その他の不特定多数の人が往来する公共の場所に市町村が防犯カメラを設置する際には補助事業を実施しています(上限20万円・更新10万円)。
【ご参考】
防犯カメラの設置について(市ホームページ)
https://www.city.yachiyo.lg.jp/soshiki/11/2121.html
【ご参考】
防犯カメラの設置について(市ホームページ)
https://www.city.yachiyo.lg.jp/soshiki/11/2121.html
◆ 八千代市独自の取り組み状況
✅ 防犯カメラ助成制度
自治会などが設置する防犯カメラに対し、最大20万円(県・市で折半)を補助しています。現在までに13団体、計28台の防犯カメラ設置に補助金を交付しております。
【ご参考】
八千代市防犯カメラ設置事業補助金(市ホームページ)
https://www.city.yachiyo.lg.jp/soshiki/11/2180.html
【ご参考】
八千代市防犯カメラ設置事業補助金(市ホームページ)
https://www.city.yachiyo.lg.jp/soshiki/11/2180.html
✅ 防犯灯の維持管理
防犯灯の維持管理を市が直接行っているのは八千代市と習志野市のみであり、他市では自治会が管理し、補助金を受ける形が一般的です。
船橋市・市川市・浦安市・佐倉市では、自治会管理で補助金を交付しています。


3.「防犯のまち八千代」へ
こうした状況を踏まえ、私は今後さらなる防犯強化を進め、「防犯のまち八千代」を市内外へアピールすることで市民の皆さまが安心して暮らせる環境づくりを実現したいと考えています。
◆ 防犯用品の個人助成制度の検討
最近では、自宅にいるにも関わらず強盗被害に遭う事件も増えています。
こうした犯罪に対応するため、私は八千代市でも「個人宅への防犯用品設置支援」 に取り組まなければならないと考えます。
こうした犯罪に対応するため、私は八千代市でも「個人宅への防犯用品設置支援」 に取り組まなければならないと考えます。
現在、自治会が防犯カメラを設置する際には補助金を交付していますが、個人が設置する場合の助成制度はありません。そこで、個人のご家庭にも防犯用品を設置しやすくするための補助制度を創設できないか検討を進め、さらに市単独の支援に留まらず、千葉県とも連携してより多くの皆さまがご家庭での防犯対策を強化できるよう努めてまいります。
加えて、現在は主に人通りの多い繁華街を中心に設置している防犯カメラを設置していますが、新たに公園など不特定多数の人が往来する公共の場にも増設できないか検討したいと思っています。
◆ 地域と連携した防犯ネットワークの構築
市内の各所に設置された防犯カメラの情報を、市と警察が共有できるような仕組みを整えることで、事件発生時にスムーズな情報提供ができる体制を目指したいと考えます。
現在、八千代市には井戸水の登録制度がありますが、このように市民の皆さんとの協力体制をつくることで、抑止力の強化と八千代市全体の防犯力の底上げを図っていきたいと思います。
防犯対策は、市だけでなく市民の皆さん一人ひとりのご協力があってこそ成り立ちます。
市民の皆さんには、日頃から「怪しい電話に出ない」「地域での見守りを強化する」など、身近な防犯対策にもご協力をお願い申し上げます。
今後も 「防犯のまち八千代」 を目指し、市民の皆さんと共に安心・安全なまちづくりに取り組んでまいります。