八千代市政を考えるブログ

千葉県八千代市では、今どんなことが問題になっているのでしょうか?
身近な疑問、改善できそうなこと、千葉県から見た八千代市など、さまざまな角度から考えてみました。

八千代市長(2017.5月就任)のはっとり友則です。
現在取り組んでいる政策、進捗状況なども併せてご報告していきます。

カテゴリ: 魅力アップ!やちよ

八千代台・大和田・勝田台駅の周辺活性化については、東葉高速線の運賃値下げと並んで「八千代市を根本から変える」ため、私が掲げた公約のひとつです。
市内でも京成線沿線は開発が先行していたことから、近年、京成線沿線にお住まいの方々の高齢化が進んでいます。こうした地域の再開発を進めて街を活性化することは「安定的な税収増」につながり、市の財政基盤の確保が期待できるからです。

そのためのステップとして、まずはこの沿線地域を分断してしまっている線路を高架化(もしくは地下化)する「連続立体交差事業」を進めることを考えていました。
例えば、京成船橋駅のようなイメージです。
もし八千代台駅が高架化できれば、車で簡単に東口側と西口側の行き来が出来るようになり、再開発する上でも利便性の高いまちづくりが実現できるでしょう。高低差のある勝田台駅なら、地下化が適していそうです。大和田駅なら少し場所をずらすことで、よりまちづくりがしやすくなるかもしれません。

と、このように「連続立体交差事業」ありきで、就任後から京成電鉄(株)の社長・会長とも何回かお会いし、事業化への協力を頂けるよう話をしてきました。
しかしながら、この検討を白紙に戻さなければならない事態が発生してしまいました。今年の3月に、「国からの補助金が出る可能性が期待出来なくなった」と報告を受けたからです。

事業にかかる費用の内訳として、一般的には国庫補助金が約5割弱、県が3割程度、鉄道会社が1割程度、残り1~1.5割が市の負担となるのですが、この国からの補助金を得るにはB/C(ビーバイシー:費用便益費)いわゆるコストパフォーマンスが1以上でなければならないとされています。
ですが、従来は「県が強化事業であると認めていれば補助金の対象とする」ことになっており、少なくとも公約として皆さんにお伝えしていた時点では実現性の面で問題はありませんでした。
ところが、国の方針によって
・B/Cが1以上であること
・5年ごとに見直し、1以上でなければ補助金をストップする
という状況となったことが3月時点で明らかになったのです。

このB/Cは、踏み切りの遮断状況や交通量、移動時間の短縮便益などから算出します。例えば交通渋滞を招く踏み切りの場所が主要な道路上にあって「開かずの踏切」など揶揄されるほど困った状況にあったり、踏切事故歴が多い場所であるなどといったことが大きく影響します。
今回の高架化を検討していた市内各所について算出した結果、「1」には届かないことが分かっています。仮に「1」に届きそうだ(若しくは1になった)としても、こうした事業は長期にわたるため途中で1に届かなくなるケースも十分考えられます。着手したものの、5年ごとに入る見直しで国・県からの補助金が途絶えれば市の財政が立ち行かなくなり、途中で事業を断念せざるを得ない可能性も大いにあることから、今回の9月議会で、無念ではありますが「高架化断念」を表明いたしました。

しかしながら、京成線沿線の活性化まで諦めるつもりは毛頭ございません(議会でも申し上げました)。
高架化ありきで検討を進めてきたため、一度ふりだしに戻ることになってしまいましたが、京成電鉄にはまちづくり事業へご協力いただく話は引き続きご承諾いただいています。
今後検討を進めていく中で、必要に応じて
①土地の高度利用を促進するため駅周辺の商業地域の見直し
②建ぺい率、容積率の緩和
を行政が進め、民間が開発しやすい環境を整えていくことが重要だと考えています。
(八千代緑が丘駅の周辺開発は、まさにこの成功例です。)


この件に関して皆さんにご報告できる段階になりましたら、また改めて進捗をお伝えしていきます。

(補足)
令和3年3月25日に「京成電鉄株式会社と包括連携協定」を締結しました。これは持続可能な地域社会の発展のため、まちの魅力の創出・向上、文化・観光の振興のほか、駅周辺の整備等に関して連携をより一層推進することに合意頂くものであり、京成電鉄が自治体と包括協定を結ぶのは今回が初の試みです。
小林社長からは、
「ここ数年、八千代市行政との関係性が薄くなってきたと感じていたところ、服部市長に代わってからまちづくりへの協力関係を求めていただけるようになり、パートナーとして期待されていることが伝わって大変嬉しく思っていた。八千代市とは、京成バラ園や京成電設工業などゆかりがあり、ぜひ強い絆で今後も協力体制を強めていきたい。」
との大変ありがたい言葉をいただきました。
実は、小林社長は東葉高速立ち上げにも携わってこられた方で、八千代市の状況などもよくご存じです。ぜひ京成電鉄さんと八千代市がWin-Winの関係で、より良いまちづくりを進めていきたいと考えています。
京成との協定

私の父は、旧営団地下鉄(今の東京メトロ)の職員でした。東京勤め、東京住まいの父が、昭和32年に八千代台に越してきて一番したかったことが、新川での釣りだったそうです。
そんなことから、私は物心がつく頃には一つ下の弟と共に、日曜日毎に釣りにつきあわされました。
家を出て、大和田の田んぼの脇でみみずを調達し、新川へ向かいました。

ただ当時の思いでは、新川の釣りよりも、勝田川が流れ込む花見川の水が透き通っていて、小魚が群れていた光景でした。

あれから50年近くが経過し、今の新川は、八千代市のほぼ中心を南北に流れる川であること、川岸に1500本の桜が植えられ、公共施設の配備、サイクリングロードも整備され、釣り人のみならず市民のいこいの場になっています。

しかし、当時はめったに釣れなかった尺ベラ(30センチ以上のヘラ鮒)が今では、60センチを超えるへら鮒が釣れるようになったことを除くと、水質悪化は看過できず、悪臭たるや想像を絶するものです。

私の素人考えかもしれませんが、水質浄化のためには、何より水を流れるようにすることだと思います。今の新川は、川という名称ですが事実上、長い沼のような状態ではないでしょうか。

国(国交省)は、平成18年2月に利根川水系に加えて、印旛沼水系の水循環計画を定めておることから、印旛沼水系の市町長が集まり、水質改善を話し合う“水サミット”を提案し、新川を中心に素晴らしい自然を一層美しくし、八千代市と関係市町の観光地として全国に発信いたいと思います。

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