八千代市政を考えるブログ

千葉県八千代市では、今どんなことが問題になっているのでしょうか?
身近な疑問、改善できそうなこと、千葉県から見た八千代市など、さまざまな角度から考えてみました。

八千代市長(2017.5月就任)のはっとり友則です。
現在取り組んでいる政策、進捗状況なども併せてご報告していきます。

カテゴリ:魅力アップ!やちよ > 観光事業の推進

昨年、令和3年6月11日、道の駅やちよが千葉県で唯一の『防災道の駅』に選定されました。

道の駅は、道路利用者への安全で快適な道路環境の提供と地域振興や安全の寄与を目的としており、
・24時間無料で利用できる駐車場やトイレなどの休憩機能
・道路状況や地域観光、緊急医療などの様々な情報を発信する情報発信機能
・文化教養施設、観光リクエーション施設などの地域振興施設や防災施設による地域連携機能
を基本コンセプトとし、整備されてきました。

『防災道の駅』(=道の駅の新たなコンセプト、道の駅第3ステージ「地方創生・観光を加速する拠点」の目指す姿のひとつ)においては、これらに加えて「大規模災害時などにおける広域的な復旧・復興活動拠点」などの防災拠点機能が付加されることになり、その機能を発揮するために必要となる施設の整備等に対して、国が重点的な支援(交付金による重点支援や国のノウハウを活用した支援)を行なうこととなっています。
道の駅やちよは『防災道の駅』に選定されたことを受け、これらの国の支援や千葉県の協力を受けて新たな整備を進めることになります。

今回は、昨年度、学識経験者や民間有識者の皆様のご協力を得て行いました「防災道の駅やちよ整備検討会」の成果をもとに、整備に向けた基本コンセプトや運用イメージなどを皆さんにご紹介します。
道の駅やちよの在り方-1

なお、今回「道の駅やちよ」が選定された理由として
・国が直轄管理する国道16号沿いにあること
・首都直下地震などの際、人口が集中する東葛~湾岸地域に対する復興・復旧支援拠点になり得ること   
といった点などが評価されたものと考えています。

詳しくは、以前のブログをご参照ください。

(ご参考)
http://blog.livedoor.jp/hattoritomonori/archives/29446889.html



【整備に向けた基本コンセプト】
『防災道の駅』として整備するにあたって、当初は国土交通省(千葉国道事務所)、千葉県、八千代市の3者で検討調整していましたが、更に広い視点や知識をもってより深い検討をするべく、昨年11月に学識経験者を会長とした民間有識者と行政による「防災道の駅やちよ整備検討会」を設置し、検討を行いました。検討会では、主に整備の基礎となるコンセプトなどについてさまざまなご意見をいただきました。

整備にあたっては、防災機能の強化を図るだけではなく、道の駅やちよの特性(強み)を活かし、「平常時の賑わいと災害時の円滑な機能移転を目指し整備を行なうことが肝要」との考えから、開設からすでに25年が経ち施設の老朽化や手狭感、機能不足が散見されるようになったふるさとステーションについても重要な課題のひとつとなりました。

ふるさとステーションの屋根は開閉できる構造となっているのですが、パッキンの劣化などによる雨漏りが発生しており屋根の改修が必要となっていますが、その際に太陽光発電を設置するなど、あわせて電源の多様化を検討・促したらどうか?といったご意見もありました。また、現在の施設におけるトイレの基数不足や機能不足についても、防災の観点からも課題とされました。

こうした災害時のみに役立つ施設整備ではなく、平常時の賑わいや活性化にも寄与するような施設整備の在り方や整備要領を含め、本検討会で検討・議論をいただき、検討会成果として本年3月に策定したのが「防災道の駅やちよ整備コンセプト」と「防災道の駅やちよ整備計画」です。

“何を目指して整備するか”という目標を、メッセージとして共有することを目的に作成した整備コンセプトを「行ってみよう道の駅 ~農と遊びと防災と~」としました。単なる防災設備の整備ではなく、新たな施設整備を契機とした道の駅やちよの更なる賑わい創出を併せて整備をすすめていく方針です。
道の駅やちよの在り方-2


 【災害時における「道の駅やちよ」の在り方】
過去の大規模地震や災害などから、災害時に求められる次のような機能を網羅するようにします。

<想定されるニーズ>
①道路や道の駅利用者、周辺住民などの避難場所としての機能(耐震化、備蓄品、無停電、トイレなど)
②施設内に避難した人(道路・施設利用者、被災者)に対する必要な物資(飲食品、日用品など)の支援
③給水拠点(断水時)などの機能
④変化する道路状況や災害被害状況などの提供
⑤警察等の復旧活動部隊の活動拠点

これらを実現するための機能に加えて、平常時の賑わいを考慮した機能整備を図ります。
具体的に、「道の駅やちよ」を次のように運用するイメージです。

 ふるさとステーション側 
災害時は、主に道路利用者や地域住民を対象とした地域的な拠点として運用する。

道の駅やちよの在り方-3

必要となる整備
・無停電化(目標:令和5年度)
⇒リニューアルの電源多様化を前提に整備を進める。
移動可能な発電機の複数整備(優先:トイレ、事務室、浄化槽、照明(LED)等)

・情報提供施設整備(目標:令和5年度~6年度)
⇒千葉国道事務所との調整。リニューアルと併せて整備(MCA無線の導入除く)を行う。
道路情報などのリアルタイム提供施設、情報を取得するための無料Wi-Fiと携帯充電場所の整備、非常用無線機(MCA無線機の導入)

・災害時に必要となる防災資材備蓄(目標:令和5年度)
⇒避難者や道の駅運用に必要な備蓄資材や地域の防災資材(パーテーションや簡易ベッドなど)を備蓄する。

・防災トイレ(目標:令和5年度)
⇒リニューアルと併せた整備手法等、千葉国道事務所との調整を図る。
老朽化対策、基数及び機能不足対策(新たなトイレ等の設置)

・貯水タンク(目標:令和5年度)
⇒リニューアルと調整(リニューアルの中で併せ整備する場合は別途検討)。
貯水槽の防災・機能強化(当面は、備蓄ペットボトルなどで対応)

・現行施設のリニューアルによる機能の強化(目標:令和6年度)
⇒電源の多様化、直売所の拡大や食堂の改修、建物内の機能再配置、給排水設備、防災トイレ(基数、機能強化、24時間)、貯水タンク(貯水槽の耐震強化)など

・駐車場の整備(目標:令和6年度以降)
⇒緊急発着所の指定、アスファルト化


 農業交流センター側 
災害時は、自衛隊・消防・警察等の復旧活動部隊を対象とした広域的な拠点として運用する。

道の駅やちよの在り方-4

必要となる整備
・無停電化(目標:令和5年度又は6年度)
⇒ふるさとステーション側で整備した発電機を活用し、リニューアルの電源多様化との連携を図る。

・トイレの改修(目標:令和5年度)
⇒トイレの24時間化及び不足機能(授乳室など)の整備

・国道16号とのアクセス経路(目標:令和6年度以降、千葉国道事務所との連携)

・駐車場整備(目標:令和6年度以降、千葉国道事務所との連携)

・ドッグラン等の施設整備(目標:令和6年度)
⇒増加する車中泊やペット避難希望者への対応(可能性の追求)


【将来イメージ】
これらの整備を通じて、将来的に次のような運用へと結びついていく構想を持っています。
今回の「防災道の駅」への選定を大きなチャンスと捉え、道の駅やちよが八千代市民の皆さんはもちろんのこと、市外からも多くの方々に楽しんでいただける憩いの場として、そして緊急時の拠り所としてより良いものとなるよう、ハード及びソフトの両面から順次整備を推進してまいります。

<平常時の運用イメージ>
道の駅やちよの在り方-5

<災害時の運用イメージ>
道の駅やちよの在り方-6

八千代市では、総合計画に沿ってまちづくりを進めていますが、今年度終了となる「八千代市第4次総合計画後期基本計画」のリーディングプロジェクト(=将来都市像を実現するために重点的に取り組む事業)のひとつに『新川及びその周辺の一体的な活用』を掲げています。

皆さんにとって、新川はどのような存在でしょうか?
都市化が進む八千代市にとって、新川や周辺の自然環境は四季折々の風情を楽しませてくれるとともに、人々に潤いとやすらぎを与えてくれるシンボル的な存在だと思っています。
ですが、もっと戦略的に活用することで、本市の貴重な観光資源となったり、今まで以上に市域全体のコミュニティエリアとしての価値を高めることが出来る可能性を秘めています。例えば、今まで新川沿いにありながらもつながりを持たなかった各種施設の連携を図ったり、新川と同じく印旛沼流域を流れる河川を持つ近隣自治体との地域間連携を取り入れることで、魅力の創出につなげられるのではないか?
こうした観点から、八千代市では
●県立八千代広域公園整備の促進
●印旛沼流域かわまちづくり計画
などを進めてきました。

さて、今回は現在の進捗状況についてお話したいと思います。

県立八千代広域公園については、村上側の整備はほぼ完成に近い形まで進んでいます。中央図書館や陸上競技場などが整備されていますから、皆さんには村上側のみが八千代広域公園だと思われるかもしれませんが、実は萱田側も同規模の面積を整備する予定になっているのです。

(下図の、赤い丸のほうが萱田側です)
八千代広域公園の図

なぜ、ここまで差が開いてしまっているかというと、用地買収の遅れが原因です。
萱田側の用地買収は、現時点で約85%程度まで進んでいますが、未買収地区の中には公園整備に重要な場所が含まれているため、この買収が完了しないことにはスタートラインに立つことが出来ない状況にあります。


「印旛沼流域かわまちづくり計画」については、印旛沼流域の一体的な利活用を推進するため、千葉県並びに5市町(成田市、佐倉市、印西市、酒々井町、栄町)と連携し取り組んでいる事業です。
かわまちづくり案
八千代市では、新川を中心に船着き場や一里塚(トイレなど)等の整備を進め、屋形船などのアクティビティを組み合わせた観光資源として活用していくことを考えています。
以前、私もこの事業の有用性を確認する目的で、新川を船で移動しながら風景を楽しんだことがあるのですが、それはもう素晴らしい体験でした。普段見慣れた場所であっても、全く別の景色になるのです。いずれ、美しい桜並木を船から眺めることが出来るようになれば、八千代市の新たな観光資源になることは間違いありません。
しかしながら、こちらの進捗についても、予定よりも遅れ気味になっています。


県立八千代広域公園の用地買収、そしてかわまちづくり事業。
どちらも事業が遅れている理由として、「千葉県が主体である」ことが挙げられます。
例えば、広域公園の用地買収は千葉県が行っていますし、この計画船着き場などの設置は千葉県と八千代市が半々で費用負担しており、県がより積極的に動いてくれなければ前に進むことができない状態にあります。印旛沼流域水循環健全化会議の第2期行動計画として位置付けられている事業でもありますから、流域6市町を県が主導する形でスピードアップを図って欲しいところです。

そこで、本日11/10の午前中に行われた、千葉県知事と県内市町村長が地域の課題について議論する「市町村長意見交換会」の場で、この2点について速やかに推し進めるよう要望してきました。
用地買収については、八千代市にも地権者と面識がある職員もいますから、協力体制を密に取ることも申し出ました。
(千葉日報/2020年11月9日記事より)
https://www.chibanippo.co.jp/news/politics/738526


一日も早く、八千代市の新たな観光スポット・憩いの場として、皆さんにご活用いただけるよう、引き続き取り組んでまいります。


参考/
千葉県立八千代広域公園 公式サイト
https://yachiyo-koikikoen.com/

印旛沼流域かわまちづくり計画
http://www.city.yachiyo.chiba.jp/21000/page100108.html

印旛沼流域かわまちづくり計画(令和2年3月)
http://www.city.yachiyo.chiba.jp/content/000116512.pdf

私の父は、旧営団地下鉄(今の東京メトロ)の職員でした。東京勤め、東京住まいの父が、昭和32年に八千代台に越してきて一番したかったことが、新川での釣りだったそうです。
そんなことから、私は物心がつく頃には一つ下の弟と共に、日曜日毎に釣りにつきあわされました。
家を出て、大和田の田んぼの脇でみみずを調達し、新川へ向かいました。

ただ当時の思いでは、新川の釣りよりも、勝田川が流れ込む花見川の水が透き通っていて、小魚が群れていた光景でした。

あれから50年近くが経過し、今の新川は、八千代市のほぼ中心を南北に流れる川であること、川岸に1500本の桜が植えられ、公共施設の配備、サイクリングロードも整備され、釣り人のみならず市民のいこいの場になっています。

しかし、当時はめったに釣れなかった尺ベラ(30センチ以上のヘラ鮒)が今では、60センチを超えるへら鮒が釣れるようになったことを除くと、水質悪化は看過できず、悪臭たるや想像を絶するものです。

私の素人考えかもしれませんが、水質浄化のためには、何より水を流れるようにすることだと思います。今の新川は、川という名称ですが事実上、長い沼のような状態ではないでしょうか。

国(国交省)は、平成18年2月に利根川水系に加えて、印旛沼水系の水循環計画を定めておることから、印旛沼水系の市町長が集まり、水質改善を話し合う“水サミット”を提案し、新川を中心に素晴らしい自然を一層美しくし、八千代市と関係市町の観光地として全国に発信いたいと思います。

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