保育園の待機児童解消に向けて、平成29年5月市長就任後から定員拡大の施策を進めてきました。
前回、市長就任後~令和2年4月までの3年間の成果として、新設11園、建て替え1園、認定こども園移行等の施策により合計819名分の定員増加を実現し、待機児童を31名まで縮小できたことを報告しましたが、毎年入園申込者数が増加しており、ニーズに対して十分な定員を確保できていない状況となっています。
今回は、令和2年度以降の対応状況と令和4年4月時点での待機児童数、今後の取り組み方針についてお話させていただきます。
(ご参考)
2022年2月6日
保育所新設の成果と今後について
1. 定員拡大に向けて実施したこと
<令和2年4月>
⇒定員…合計220名分の新規枠確保
(0歳児/28名、1・2歳児/95名、満3歳児以上/97名)
(1)認可保育所の新設
【内訳】
①エーワン緑が丘保育園
0歳児(3号認定)/+9名
1・2歳児(3号認定)/+30名
②緑が丘こひつじ保育園
0歳児(3号認定)/+9名
1・2歳児(3号認定)/+20名
満3歳児~(2号認定)/+31名
③緑が丘ひよこ保育園
0歳児(3号認定)/+6名
1・2歳児(3号認定)/+21名
満3歳児~(2号認定)/+33名
(2)認定こども園への移行
【内訳】
①米本幼稚園<幼稚園型認定こども園へ>
満3歳児~(2号認定)/+20名
(3)認可外から小規模保育事業所へ移行
【内訳】
①ことり保育園勝田台園
0歳児(3号認定)/+3名
1・2歳児(3号認定)/+16名
(4)既存施設の利用定員の拡大
【内訳】
①八千代台保育園
0歳児(3号認定)/+6名
1・2歳児(3号認定)/+30名
満3歳児~(2号認定)/+29名
※補足
八千代台西保育園、認定こども園若葉高津保育園、クレヨンキッズ八千代緑が丘園にて、合計43名分(0歳児/5名、1・2歳児/22名、満3歳児以上/16名)の既存定員の減少がありました。
なお、令和2年4月時点での新規枠220名は、この減少分も含めて算出しています。
<令和3年4月>
⇒定員…合計65名分の新規枠確保
(1・2歳児/24名、満3歳児以上/42名)
(1)既存施設の利用定員の拡大
【内訳】
①八千代台西保育園
0歳児(3号認定)/+3名
1・2歳児(3号認定)/+22名
満3歳児~(2号認定)/+22名
①エーワン緑が丘保育園
満3歳児~(2号認定)/+15名
(2)企業主導型保育事業における地域枠の拡大
企業主導型保育事業は、従業員のお子さんへ保育を提供する企業に対して、国が2016年度から始めた助成制度です。定員の2分の1の範囲で、地域に住むお子さんも利用することができる「地域枠」の設定が可能であり、八千代市としても企業主導型保育施設の設置促進を図るため、令和3年度に国の対象外となる備品などに対する市独自の補助制度を創設してバックアップを進めてきました。
【企業主導型保育事業における新規の地域枠】
1・2歳児(3号認定)/+11名
満3歳児~(2号認定)/+5名
※補足
令和3年3月末に小規模保育事業所あいラブKIDsが閉園したことに伴い、合計12名分(0歳児/3名、1・2歳児/9名)の既存定員の減少がありました。さらに、企業主導型保育事業地域枠にて0歳児1名分の枠減少。
令和3年4月時点での新規枠65名は、この減少分も含めて算出しています。
この減少分が増加分を上回ったため、八千代市全体の定員から0歳児(3号認定)が1名分減少しました。
<令和4年4月>
⇒定員…合計91名分の新規枠確保
(1・2歳児/1名、満3歳児以上/90名)
(1)認定こども園への移行
【内訳】
①まこと幼稚園<幼稚園型認定こども園へ>
満3歳児~(2号認定)/+70名
(2)既存施設の利用定員の拡大
【内訳】
①クレヨンキッズ八千代緑が丘園
1・2歳児(3号認定)/+1名
②エーワン緑が丘保育園
満3歳児~(2号認定)/+15名
③さくら第二幼稚園
満3歳児~(2号認定)/+5名
2. 令和4年4月時点の保育園待機児童数
前回、市長就任後~令和2年4月までの3年間の成果として、新設11園、建て替え1園、認定こども園移行等の施策により合計819名分の定員増加を実現し、待機児童を31名まで縮小できたことを報告しましたが、毎年入園申込者数が増加しており、ニーズに対して十分な定員を確保できていない状況となっています。
今回は、令和2年度以降の対応状況と令和4年4月時点での待機児童数、今後の取り組み方針についてお話させていただきます。
(ご参考)
2022年2月6日
保育所新設の成果と今後について
1. 定員拡大に向けて実施したこと
<令和2年4月>
⇒定員…合計220名分の新規枠確保
(0歳児/28名、1・2歳児/95名、満3歳児以上/97名)
(1)認可保育所の新設
【内訳】
①エーワン緑が丘保育園
0歳児(3号認定)/+9名
1・2歳児(3号認定)/+30名
②緑が丘こひつじ保育園
0歳児(3号認定)/+9名
1・2歳児(3号認定)/+20名
満3歳児~(2号認定)/+31名
③緑が丘ひよこ保育園
0歳児(3号認定)/+6名
1・2歳児(3号認定)/+21名
満3歳児~(2号認定)/+33名
(2)認定こども園への移行
【内訳】
①米本幼稚園<幼稚園型認定こども園へ>
満3歳児~(2号認定)/+20名
(3)認可外から小規模保育事業所へ移行
【内訳】
①ことり保育園勝田台園
0歳児(3号認定)/+3名
1・2歳児(3号認定)/+16名
(4)既存施設の利用定員の拡大
【内訳】
①八千代台保育園
0歳児(3号認定)/+6名
1・2歳児(3号認定)/+30名
満3歳児~(2号認定)/+29名
※補足
八千代台西保育園、認定こども園若葉高津保育園、クレヨンキッズ八千代緑が丘園にて、合計43名分(0歳児/5名、1・2歳児/22名、満3歳児以上/16名)の既存定員の減少がありました。
なお、令和2年4月時点での新規枠220名は、この減少分も含めて算出しています。
<令和3年4月>
⇒定員…合計65名分の新規枠確保
(1・2歳児/24名、満3歳児以上/42名)
(1)既存施設の利用定員の拡大
【内訳】
①八千代台西保育園
0歳児(3号認定)/+3名
1・2歳児(3号認定)/+22名
満3歳児~(2号認定)/+22名
①エーワン緑が丘保育園
満3歳児~(2号認定)/+15名
(2)企業主導型保育事業における地域枠の拡大
企業主導型保育事業は、従業員のお子さんへ保育を提供する企業に対して、国が2016年度から始めた助成制度です。定員の2分の1の範囲で、地域に住むお子さんも利用することができる「地域枠」の設定が可能であり、八千代市としても企業主導型保育施設の設置促進を図るため、令和3年度に国の対象外となる備品などに対する市独自の補助制度を創設してバックアップを進めてきました。
【企業主導型保育事業における新規の地域枠】
1・2歳児(3号認定)/+11名
満3歳児~(2号認定)/+5名
※補足
令和3年3月末に小規模保育事業所あいラブKIDsが閉園したことに伴い、合計12名分(0歳児/3名、1・2歳児/9名)の既存定員の減少がありました。さらに、企業主導型保育事業地域枠にて0歳児1名分の枠減少。
令和3年4月時点での新規枠65名は、この減少分も含めて算出しています。
この減少分が増加分を上回ったため、八千代市全体の定員から0歳児(3号認定)が1名分減少しました。
<令和4年4月>
⇒定員…合計91名分の新規枠確保
(1・2歳児/1名、満3歳児以上/90名)
(1)認定こども園への移行
【内訳】
①まこと幼稚園<幼稚園型認定こども園へ>
満3歳児~(2号認定)/+70名
(2)既存施設の利用定員の拡大
【内訳】
①クレヨンキッズ八千代緑が丘園
1・2歳児(3号認定)/+1名
②エーワン緑が丘保育園
満3歳児~(2号認定)/+15名
③さくら第二幼稚園
満3歳児~(2号認定)/+5名
2. 令和4年4月時点の保育園待機児童数
令和3年4月までは待機児童数(国基準)を2桁に抑えられていましたが、令和4年4月は再び3桁、119名となりました。
【市内全体の待機児童数(令和4年4月時点)】
【市内全体の待機児童数(令和4年4月時点)】
※国基準
0歳/5名
1歳/61名
1歳/61名
2歳/40名
3歳/13名
4歳/0名
5歳/0名
合計 119名

国基準の待機児童数は119名(令和4年4月時点)ですが、保留者(市基準の待機児童)は339名です。このうち、幼稚園の預かり保育など他のサービスを利用していたり育児休業を継続されている場合などを除いた人数である190名を整備目標として対策を進めていきます。
3. 今後の対策について
(1)小規模保育事業所の新設
0~2歳児の定員19人以下の小規模保育事業所(市が認可)について、令和5年4月1日開設に向けて7施設分(定員133人分)の補助金を令和4年6月補正予算で措置しました。
今後は、運営事業者の認可の手続きを進めていきます。
(2)既存施設の活用の検討
①公立保育園での対応
令和2年度の段階で懸念が生じていた「八千代台地区の保育園不足問題」を解消するため、八千代台南保育園を特に待機児童の多い1歳・2歳の低年齢児の受け入れに特化します。
なお、近隣の幼稚園である三愛幼稚園、そしてまこと幼稚園(令和4年4月に認定こども園へ移行)の2園と、卒園後の3歳児以降の受け入れに関する連携協定を令和2年11月24日に締結しました。
その他の園についても、受入数の拡充について検討してまいります。
②民間保育園等での対応
本市内で保育園、認定こども園、幼稚園を運営している法人に対し、待機児童の現状を説明しました。今後、定員拡充などの意向を伺って対策につなげていきたいと考えています。
(3)市内保育施設に従事する職員の確保
保育施設を増やしたり受入体制の充実を図るとともに、職員の確保も同時に取り組まなければなりません。
八千代市では、従来から取り組んでいる保育園職員の処遇改善に加えて、令和3年度に勤務する常勤職員への給与改善を実施した市内の民間保育園に対して、一人当たり月額1万円を上限として補助する制度を創設しました。また、八千代市産休育休代替任期付職員名簿登録者を募集するなど、さまざまな形で本市内の保育施設に従事してくださる方の確保に努めています。
4. 新設に伴うリスクについて
令和4年度は、令和2年度~6年度を計画期間とする「第2期八千代市子ども・子育て支援事業計画」の中間年にあたります。
定員数について必要な量の見込みと実数の乖離について、まずは分析をしっかりと行い、今後の保育ニーズなどを踏まえたうえで「どのように確保していくか?」という方策について検討し、計画の見直しを行ってまいります。
【待機児童数の推移】
平成30年4月:定員2,636名 / 待機児童数144名
平成31年4月:定員3,033名 / 待機児童数 30名
令和 2年4月:定員3,253名 / 待機児童数 31名
令和 3年4月:定員3,303名 / 待機児童数 48名
令和 4年4月:定員3,394名 / 待機児童数119名
令和 3年4月:定員3,303名 / 待機児童数 48名
令和 4年4月:定員3,394名 / 待機児童数119名
※(補足)国基準とは?
保育園等に入所の申し込みをして、入所できなかった児童は保留者、いわゆる「市基準の待機児童」となります。このうち、幼稚園の預かり保育など他のサービスを利用している子どもや、育児休業を継続した場合、また特定の施設への入所のみを希望した場合などといった一定の条件に該当するケースを省き、残った子どもが「国基準の待機児童」としてカウントされます。
<待機児童増加の要因について>
1~2歳児について、人口は前年に比べて微減となった一方で、「子育て世帯における女性就業率の上昇」「産休・育休からの職場への早期復帰」といった背景により、人口に対する入所申請者の割合が約4%近く伸びたことが、待機児童が多くなった要因と考えています。
乳幼児人口は減少傾向にある中で、保育所等の申請者数はすべての年齢で増加しています。特に、1歳児は人口が減少しているものの、申請割合が約47%と半数近くが保育所等への入所を希望していることが以下の表から分かります。
【乳幼児人口に対する保育所等の申請者数の推移】
保育園等に入所の申し込みをして、入所できなかった児童は保留者、いわゆる「市基準の待機児童」となります。このうち、幼稚園の預かり保育など他のサービスを利用している子どもや、育児休業を継続した場合、また特定の施設への入所のみを希望した場合などといった一定の条件に該当するケースを省き、残った子どもが「国基準の待機児童」としてカウントされます。
<待機児童増加の要因について>
1~2歳児について、人口は前年に比べて微減となった一方で、「子育て世帯における女性就業率の上昇」「産休・育休からの職場への早期復帰」といった背景により、人口に対する入所申請者の割合が約4%近く伸びたことが、待機児童が多くなった要因と考えています。
乳幼児人口は減少傾向にある中で、保育所等の申請者数はすべての年齢で増加しています。特に、1歳児は人口が減少しているものの、申請割合が約47%と半数近くが保育所等への入所を希望していることが以下の表から分かります。
【乳幼児人口に対する保育所等の申請者数の推移】

国基準の待機児童数は119名(令和4年4月時点)ですが、保留者(市基準の待機児童)は339名です。このうち、幼稚園の預かり保育など他のサービスを利用していたり育児休業を継続されている場合などを除いた人数である190名を整備目標として対策を進めていきます。
3. 今後の対策について
(1)小規模保育事業所の新設
0~2歳児の定員19人以下の小規模保育事業所(市が認可)について、令和5年4月1日開設に向けて7施設分(定員133人分)の補助金を令和4年6月補正予算で措置しました。
今後は、運営事業者の認可の手続きを進めていきます。
(2)既存施設の活用の検討
①公立保育園での対応
令和2年度の段階で懸念が生じていた「八千代台地区の保育園不足問題」を解消するため、八千代台南保育園を特に待機児童の多い1歳・2歳の低年齢児の受け入れに特化します。
なお、近隣の幼稚園である三愛幼稚園、そしてまこと幼稚園(令和4年4月に認定こども園へ移行)の2園と、卒園後の3歳児以降の受け入れに関する連携協定を令和2年11月24日に締結しました。
その他の園についても、受入数の拡充について検討してまいります。
②民間保育園等での対応
本市内で保育園、認定こども園、幼稚園を運営している法人に対し、待機児童の現状を説明しました。今後、定員拡充などの意向を伺って対策につなげていきたいと考えています。
(3)市内保育施設に従事する職員の確保
保育施設を増やしたり受入体制の充実を図るとともに、職員の確保も同時に取り組まなければなりません。
八千代市では、従来から取り組んでいる保育園職員の処遇改善に加えて、令和3年度に勤務する常勤職員への給与改善を実施した市内の民間保育園に対して、一人当たり月額1万円を上限として補助する制度を創設しました。また、八千代市産休育休代替任期付職員名簿登録者を募集するなど、さまざまな形で本市内の保育施設に従事してくださる方の確保に努めています。
4. 新設に伴うリスクについて
今回7施設の新設を進めることとしましたが、八千代市におけるニーズの高まりを見ればもっと必要なのではないか?と思われるかもしれません。
しかし一方で、国内のあちらこちらで受け皿として新設・増設によって確保してきた保育施設が次第に需要のピークを過ぎ、定員割れによる経営難への対応を迫られた自治体の問題がニュースに取り上げられるようになってきています。
この「受け皿の確保」にあたっては、本市としても長期的視点に立ち、今後の新たな施設整備については最小限に抑えながら、公立保育園や幼稚園の預かり保育(認定こども園を含む)のさらなる活用を積極的に進めていきたいと考えています。
(ご参考)
2022年8月3日 NHKニュースより
保育施設で広がる「定員割れ」 預けやすくはなったけれど…
2021年12月3日 朝日新聞より
少子化で定員割れの保育所「多機能化で維持を」厚労省検討会が提言
参考までに、令和3年度に市内への施設設置を希望する「企業主導型保育施設」設置事業者が補助を求めて国へ申請しましたが、残念ながら採択されませんでした。
令和4年度も市として予算措置をしていたのですが、国から『企業主導型保育事業は、定員11万人分の受け皿確保を目指し新規募集を行ってきたが、定員は概ね達成される見込みとなったため、令和4年度の新規募集は行わない。』との意向が示されたため、今後は他の確保策について検討する必要があります。
(ご参考)
内閣府ホームページより
今後の企業主導型保育事業の募集等について
しかし一方で、国内のあちらこちらで受け皿として新設・増設によって確保してきた保育施設が次第に需要のピークを過ぎ、定員割れによる経営難への対応を迫られた自治体の問題がニュースに取り上げられるようになってきています。
この「受け皿の確保」にあたっては、本市としても長期的視点に立ち、今後の新たな施設整備については最小限に抑えながら、公立保育園や幼稚園の預かり保育(認定こども園を含む)のさらなる活用を積極的に進めていきたいと考えています。
(ご参考)
2022年8月3日 NHKニュースより
保育施設で広がる「定員割れ」 預けやすくはなったけれど…
2021年12月3日 朝日新聞より
少子化で定員割れの保育所「多機能化で維持を」厚労省検討会が提言
参考までに、令和3年度に市内への施設設置を希望する「企業主導型保育施設」設置事業者が補助を求めて国へ申請しましたが、残念ながら採択されませんでした。
令和4年度も市として予算措置をしていたのですが、国から『企業主導型保育事業は、定員11万人分の受け皿確保を目指し新規募集を行ってきたが、定員は概ね達成される見込みとなったため、令和4年度の新規募集は行わない。』との意向が示されたため、今後は他の確保策について検討する必要があります。
(ご参考)
内閣府ホームページより
今後の企業主導型保育事業の募集等について
令和4年度は、令和2年度~6年度を計画期間とする「第2期八千代市子ども・子育て支援事業計画」の中間年にあたります。
定員数について必要な量の見込みと実数の乖離について、まずは分析をしっかりと行い、今後の保育ニーズなどを踏まえたうえで「どのように確保していくか?」という方策について検討し、計画の見直しを行ってまいります。