※本市の接種人数について、8/22付の状況を追記しました(8月24日)。

八千代市では、「65歳以上の高齢者」を対象に4月末から接種を開始したのち、7月初旬に12~64歳の方全員へワクチン接種券(クーポン券)を郵送。7月中旬から「基礎疾患をお持ちの12~64歳の方」「高齢者施設や市内の幼児教育、保育施設の従事者」「(基礎疾患のない)60~64歳の方」を対象に優先接種を行ってまいりました。
そして、8月16日・17日には、「(基礎疾患のない)12~59歳の方を含めた、すべての接種対象者」へ向けて、市のWEB予約システムやコールセンターによる第1回目の予約受付をいたしました。

しかしながら、「対象者総数に対してワクチン予約枠が少なすぎるのではないか?」「いつになったらワクチンは接種できるようになるのか?」等々のご指摘・ご不安の声を多く頂いております。今後も2週間ごとに県から配布されるワクチン供給量に合わせて、速やかに予約枠を追加する予定ですが、現時点(8/21現在)でお伝えできる本市の接種体制への取り組みや、ワクチン供給状況についてお話しします。


● なぜ接種対象者とスケジュールを変更したのか
6月末時点では、18歳以上を対象とした国の集団接種(自衛隊東京大規模接種センター)や大学・企業等での職域接種の機会拡充が進むことを見据えて、まずは接種券を全年齢へ一斉郵送しつつも、市の接種予約は7月初旬に優先接種対象者、そして8月中旬から50代、その後40代、30代・・・と、対象者を絞りながら受付を進めていく予定を立てておりました。
しかしながら、7月下旬頃から本市においても若い世代の感染者が急増する傾向が顕著にみられ、10代・20代からの家庭内感染も多く確認されるようになりました。一方で、高齢者や基礎疾患の有無に限らず、全国的に重症化の傾向が30代~50代のいずれにも見られ始めるなど、年齢に関係なくワクチン接種を必要とする状況となったため、医師会ほか関係機関と協議の上、予約体制の見直しの必要があると判断いたしました。
そのため、8月16日以降のワクチン予約対象者を「(年齢に関係なく)クーポン券をお持ちの方全員」に拡大し、さらにキャンセル待ちについても(従来の65歳以上の高齢者から)対象者全員へ変更することになったのです。
↓ 7/5時点の計画案(旧)
ワクチン接種スケジュール2021-07-05 175107
↓ 8/5時点の計画案(最新)
0805市接種スケジュール2021-08-22 074411

※補足
6月時点にも接種スケジュールについてブログ(こちら)でお伝えしておりましたが、現在はさらに前倒しで進めています(以下、赤字にて修正)

<優先順位と八千代市の接種スケジュール(6月時点)>
順位1 医療従事者(6月時点で開始済)
順位2 ①高齢者施設入所者及び従事者②65歳以上高齢者(6月時点で開始済)
順位3
①基礎疾患等を有する方(12歳~64歳)
対象者数/9,925人(総人口の4.9%)
【市の予約開始】7月初旬から中旬
【市内での接種開始】7月中旬
 ⇒7月中旬から個別医療機関で順次予約・接種開始。市のWEB予約は7月下旬。
②高齢者・障がい者施設の従事者
対象者数/3,038人(総人口の1.5%)
【市の予約開始】担当課と協議
【市内での接種開始】7月下旬から8月上旬 ⇒7月中旬
③60歳~64歳まで
対象者数/10,285人
【市の予約開始】7月末頃
【市内での接種開始】8月初旬頃
 ⇒7月中旬から個別医療機関で順次予約・接種開始。市のWEB予約は7月下旬。
④(八千代市独自の優先接種者)保育園・幼稚園施設の従事者
【市の予約開始】担当課と協議
【市内での接種開始】⇒7月中旬

このほか、以下の方へ優先的に接種を進めています。


順位4
12歳~59歳まで
対象者数/121,550人(うち、12~15歳は7,608人)
【市の予約開始】未定 (年代別接種を推奨) ⇒年代別を取り止め。
【市内での接種開始】8月下旬頃 ⇒8月中旬


● 市の予約システム刷新など、受付体制を強化
65歳以上の高齢者を対象に行ってきたWEB予約では、「アクセスしてもつながらない」「つながっても操作の都度待たされ、予約完了まで時間がかかりすぎる」といった問題点がありました。5/20の予約2回目、6/14の予約3回目と回を重ねるたびに修正を行いましたがそれでも根本的な解決にはならなかったため、同時に大量のアクセスがなされても問題なく稼働されるシステムに刷新しました。
新しい予約システムは7月26日(優先接種対象者へのWEB予約)から導入していますが、アクセスが集中しても従来のようなトラブルが一切生じることなくスムーズに稼働しています。
同時に、LINEによる情報発信ツールも用意し、市ホームページだけではなく電子メールやLINE、Twitterなどから予約に関するお知らせが出来るようにするなど、予約の受付体制強化に努めました。

(LINE公式アカウントやスマートフォン対応画面の導入)
LINE公式アカウント_2021-07-08


● 市内個別医療機関における接種枠の増設
ワクチン接種能力を高めるためには①ワクチンの数を十分に用意する、②接種できる機会を増やす という2点が重要です。本市では八千代市医師会等と継続して検討を続けてきており、6月時点のご報告以降もワクチン接種を実施いただける個別医療機関の更なる追加を実現してまいりました。
(ワクチン接種を実施する市内医療機関)
4/23時点・・・62カ所
8/19時点・・・75カ所

※令和3年8月末時点
ワクチン供給量に応じて、引き続き各個別医療機関への直接予約における接種回数を増やしていただくように、市から働きかけをしています。個別医療機関全体における接種回数が集団接種を上回ることもあり、現在、個別医療機関全体の接種能力は集団接種の1.5倍以上の回数です。
なお、直接予約のためのお問い合わせについては、市ホームページにあります「ワクチン個別接種可能な医療機関一覧」をご確認のうえ、通常診療の妨げにならないよう極力かかりつけ医の診療時にお尋ね頂くか、病院の掲示物やホームページ、メール案内等もご確認頂ければ幸いです。
(ワクチン個別接種可能な医療機関一覧)
https://www.city.yachiyo.chiba.jp/63500/page200034.html


● 八千代市に供給されるワクチン量の推移について
まず前提として、市に供給されるワクチンの量について、市から県へ「〇箱供給して欲しい」と依頼をして配分されるという仕組みではありません。本市としましても、予約受付システムや接種体制を増強していますから「可能な限りたくさん配分して欲しい!」という思いはあります。
しかしながら、あくまでワクチンの供給の流れは、
①国の方針のもと、各都道府県へ配分される。
②千葉県の配分方針・スケジュールに沿って、各市町村へ供給される
とされております。
八千代市ワクチン供給スケジュール 2021-08-21 153247

● 8/21時点で市に供給完了したワクチン数
現時点で供給が確定したのは第10クール分(8/5供給済)までで、本市には4月のワクチン供給開始から累計135箱が納品されています。1箱は195バイアル(1バイアル5回接種の場合975回接種分、6回接種の場合1,170回接種分)ですから、人数に直すと7万7999人分相当(1人あたり2回接種換算)のワクチンが届いたことになります。
そして、VRSの速報値によれば8/10時点での本市の1回目接種人数が6万1762名(対象者全体の34.22%)ですから、単純計算で8/11以降に接種枠として確定できるのは1万6237名分ということになります。
8.10時点接種状況2021-08-22 073713

※追記(8月24日)

接種状況について、令和3年8月22日時点の数字を追記します。
ワクチン接種率 2021-08-22時点

※ 国が発表する全国・各都道府県の集計値は「65歳以上」「すべて」という区分を採用しており、他自治体もこれに準ずるケースが多いのですが、本市では現状が分かるように「65歳以上」「64歳以下」もお伝えしています。
ご参考までに、8月22日時点の1回目接種完了率は、全国で44.24%、千葉県全体では41.84%、本市は42.50%(76,691名)です。

(全国・都道府県別の接種率)
https://cio.go.jp/c19vaccine_dashboard


● 8/16・17に実施した市の予約人数が対象者総数に対して少なかった理由
本市には12~64歳の方が12万8134人いらっしゃいます。
これに対して8/16・17の予約枠は計6383人分でしたから、冒頭にお伝えしたとおり、多くの方から「枠が少なすぎるのではないか?」というご指摘を頂きました。
その理由は、受付システムや接種体制の不足ではなく、単純に「8/16時点で確定しているワクチン量がそれだけしかなかった」ということに尽きます。
ワクチン箱数は、実際に納品されてみないことには予定どおりの数が届くかどうか確定できません。国・県から提示されている供給スケジュールはあくまで「予定」であり、ワクチンが手元に届くまで見込みどおりの数が届くかが不確定な状況にあるのです(実際に、予定されていた箱数の6割しか届かなかったこともありました)。

そのため、県から提示されている配分スケジュールでは第11クール(8/16、8/23の週に納品予定)で14箱(8,190名が2回接種できるワクチン数)と示されてはいますが、8/16・17の予約の際は8/11時点で残り1万6237名分となっているワクチンから捻出しなければならないので、数が絞られてしまうという状況にせざるを得なかったのです。もちろん、このすべてを市の予約受付分に回したわけではなく、直接予約ができる市内個別医療機関にも相当数のワクチンを配布しております。

「納品予定数を見越して予約枠を確保してしまえば良いのではないか?」という声もあるかと思います。この議論も5月になされましたが、特に集団接種会場では予め医療従事者の配置スケジュール等を組む必要がありますから、万一ワクチン供給量が予定していたより不足してしまった場合は現場はもちろんのこと、各医療機関や予約されていた市民の方への混乱をも招く恐れが高いという懸念から、本市では確実に納品された分のみを予約枠としています。


● 他市町村とのワクチン供給量の比較
予約枠の少なさから、「八千代市だけ他に比べてワクチン量が少ないのではないか?」とのご意見も散見されましたが、以下の「県の配分スケジュール」をご覧いただければわかるように、そのようなことはございません。
<千葉県のワクチンの配分量と接種実績>
県から各市町村への配分2021-08-21 152722

千葉県からは、8/13付で次のような方針が出されています。

「国において新型コロナワクチンの割当てに係る配分計画が示され、第13クールから第15クールにおいて、12歳以上の人口の8割へ2回接種するために必要なワクチンが県に配分されることとなった。これを受け、県では国の配分方法を基本とし、以下のように各市町村へ配分する。」
<配分方針>
(1)各市町村の12歳以上人口の8割が2回接種するために必要な接種回数を算出する。
(2)これまで市町村に配分したワクチン量等から接種回数を算出し、(1)から差し引いた残りの「未接種回数」に応じて、基本枠の85%程度を按分する。
(3)これまで市町村に配分したワクチン量から、VRS の接種数を差し引いた数を「未接種ワクチン量」とする。
(4)各市町村の2週間の総接種回数(VRS)から1クール(2週間分)の消費箱数を算出する。
(5)基本枠の15%程度を(3)、(4)をもとに按分する。
(6)その他、必要な調整*を行う。
 *住所地外接種の状況など、市町村の状況に応じ調整する。端数調整を含む。
(その他)
・この方針は原則第14・15クールにおいても同様とする。
・県全体の接種率が対象人口の8割に最大限近づくよう配分する。
・既に対象人口の8割の接種に必要なワクチンを配分している場合は、新たに配分しない。
・接種実績及び供給数はファイザー社及びモデルナ社ワクチンについて勘案する。
・第14・15クールの国の調整枠数によって、配分比率など変更する場合がある。
・第14・15クールの国の調整枠数によって、配分数がさらに増加する市町村がある。



● 国からのワクチン供給の見通し
県のスケジュールには第13クールまでは記載されていますが、14・15クールは国の供給見通し自体が「予定」となっているため掲載されていませんが、厚労省HPでは見込みの数字を把握することが可能です。
<国から県への配布見通し>
国から県への配布見通し2021-08-21 152115
(厚労省HP- ファイザー社の新型コロナワクチンの供給の見通し)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_supply.html

● 今後のワクチン分配の見通しについて
第14・15クールについては県からスケジュールの提示がなされていないため、本市の見通しも確定できない状況にありますが、全体の8割接種を目標とするならば14万4370人分のワクチンを確保するということになりますから、単純計算で第14・15クールで83箱(4万8236人分)が分配される必要があります。
(9/6の週の第13クールまでで累計165箱、9万6134人分のワクチンが本市に供給完了予定)

6月時点では11月末までの接種完了を目指して体制を整えるとしておりましたが、7月にワクチン供給量が落ち込んでしまったことや、第15クールまでに予定どおり確実に供給がなされるかどうか等により不透明なところがあります。
本市としては、ワクチンが供給され次第、可能なかぎりすみやかに接種枠として提供できるよう引き続き対応してまいりますので、ご理解・ご協力の程よろしくお願いいたします。