今回は、学校給食のアレルギー対応についてお話したいと思います。
先日、アレルギーをお持ちのお子さんの保護者の方から、Twitterに次のようなコメントをお寄せいただきました。

『市長の御意見をお尋ねしたく、初めてツイート致します。市内小学校(村上地区)の給食アレルギー対策について、現状は保護者が献立詳細を調べて対象メニューを学校に報告し、子供にそのメニューを食べないように言い聞かせ、代替メニューを持参させます。この献立詳細が非常にわかりづらく、見落としがないか何度も調べなければいけないので、とても時間がかかってしまいます。また学校側では特に給食のアレルギーに関しては、何も対策を行わないようです(娘の学校の場合は心配な場合親が学校に同行するようにと言われています)。
設備の問題もあるので除去食対応は難しいと思いますが、教育委員会のアレルギー対応方法についての指針と現場対応に乖離があるよう思います。市長として給食のアレルギー対策についてのご意見を伺いたいです。 午前4:29 · 2020年10月29日』

八千代市内の学校給食について、西八千代調理場から配食されている学校については「たまごのみ、乳製品のみ、混合」のアレルギー対応がなされています。
しかし、村上調理場と自校給食を持つ4つの小学校(大和田・阿蘇・新木戸・萱田)については対応できる施設環境が整っていないため、ご家庭に協力いただいている状況です。
コメントでご指摘のとおり、献立表や食材一覧表をご確認いただき、食べられない食材がある場合は代替品をご自宅から持参していただいたり、牛乳の場合は代替品が無いため給食費から返金するなどといった対応を行っています。
(例/献立表と食材一覧表)
献立見本
食材一覧表見本

八千代市教育委員会でも、平成27年4月から「八千代市の公立小中学校における食物アレルギー対応の基本方針」と「八千代市の公立小中学校における食物アレルギー対応の実施要領」を制定しており、学校給食以外にも食物・食材を扱う活動、宿泊を伴う校外学習等、食に関わる様々な活動に応じて都度アレルギーの有無等を確認するなど、(医師が必要事項を記載した)「学校生活管理指導表」を元に、学校と保護者が連携を図りながら個別対応している次第です。
校内体制については、各学校で管理職を中心とした「校内食物アレルギー対策委員会」を設けるように市教委から通達しており、特にアナフィラキシー症状など緊急時対応におけるマニュアルを作成しておくことや、ご家庭からの情報提供を密に取り事故の無いように努めることなどを求めています。

しかしながら、都度のご負担軽減や、情報連携ミスによる事故を防ぐためにも、アレルギー対応がなされた給食が提供出来る環境を、一日も早く市内全体で整えることが望ましいと考えています。


老朽化が進んでいる上、アレルギー対応が出来ない村上調理場については、令和4年9月稼働を目指し(仮称)八千代市学校給食センター東八千代調理場へ移転・新設予定です。
東八千代調理場では、アレルギー対応食の提供は西八千代調理場と同等に対応することが出来るようになります。この新設に伴い、市内に4校ある自校給食についても調理場からの配食に切り替えることによって、全市的にアレルギー対応を可能とします。
ちなみに、自校給食の良さから残念に思われる声もあるかと思いますが、どの調理場も老朽化が進んでいることによる施設面での問題、また、それぞれで調理員を抱えなければならない人件費の面から、市内2カ所の調理場に絞るという判断となりました。

西八千代調理場と東八千代調理場は災害発生時の「防災拠点」という視点でも設備整備が行われています。炊き出し機能を備えた調理場となっており、新川を中心として西側と東側に建設されています。
そのほか、財政への配慮として、 維持管理運営面での経費節減に配慮していることや、PFI 方式を導入することで民間ノウハウを活用し、良好な給食サービスの提供はもちろんのこと、より効率的な運用によって財政支出の削減を図る狙いを持たせています。 

近年、ますます必要性が高まっているアレルギー対応について、八千代市内のどの小中学校でも安心・安全な給食を提供できるよう、事業を進めてまいります。


参考/
八千代市の公立小中学校における食物アレルギー対応の基本方針と実施要領(八千代市教育委員会)
https://www.yachiyo.ed.jp/yachiyo/hotai/2015/04/01/635/

学校給食センター調理場整備事業について
http://www.city.yachiyo.chiba.jp/603000/page100024.html